「モンテッソーリ」 最近有名人も取り入れていると話題になり、少しずつ知られるようになってきましたが、実際にどんなことをするのか、子どものどういった部分に役立つのか詳しくご存知のママさん達は少ないのではないでしょうか?
モンテッソーリ教育とは、イタリアの女性医師でもあり、教育家でもあったマリア・モンテッソーリ博士によって考えられた教育法です。
モンテッソーリ教育の目的は、「自立していえ、有能で、責任感と他人への思いやりがあり、生涯学び続ける姿勢を持った人間を育てる」ということです。
子どもは、心身の発達をしていく上で、◯◯をしたい!〇〇づくりしたい!という衝動に駆られ、取り組むことがあります。
私の子どもは、1歳10ヶ月なのですが、鏡を見せて興味を示してみたり、手の届く棚の中身は全部ひっくり返したり、階段を永遠に昇り降り…
など、言いかければキリがないのですが、みなさんもあるある!と共感できることがあるのではないでしょうか?
これから、ご紹介する「モンテッソーリ」では、私のエピソードを基にメリット、デメリットを中心に、最後まで読んで参考になった!と思っていただけるような内容をお伝えしたいと思います。
モンテッソーリ教育のメリット デメリット
まずは、分かりやすくメリット・デメリットを箇条書きにまとめてみます。
心の成長に大きく関わる⁉3大メリット
◯自主性が育つ
自分ですることを決めて行動するので、よく考える子に育ちます。
◯情緒が安定される
自分のしたいことを思う存分できるので情緒が安定します。
◯指先が洗練される
細かい作業を繰り返すことで指先の感覚が優れ、手先が器用になります。
※私が感じた1番のメリットは、子どものすることには必ず意味があり、したいことを十分にさせてあげることで子どもは自ら学んでいくということでした。
これだけは伝えておきたい‼3つのデメリット
◯協調性に欠けることがある
自主性を重んじた教育なので、協調性が養われないのでは?と言われているようです。
◯先生の質に左右される
適切な環境や援助が必要ですので、出会う先生によって子どもの学びに差が出てしまうのが現状です。
◯モンテッソーリ教育が受けられる機関が身近にない
地方ならではの悩みかもしれませんが、まだまだ日本国内に浸透していません。
※私が感じるデメリットは、モンテッソーリ教育を掲げる幼稚園、保育園、教室などが少ないため、私の場合、家から40分程離れた教室まで通っています。
上記の通り、モンテッソーリ教育のメリット・デメリットをまず知った上で、もう少し細かく、モンテッソーリ教育について次項より解説していきましょう!
モンテッソーリ教育に適した部屋づくりと本棚の代用
冒頭モンテッソーリ教育の目的は、「自立していて、有能で、責任感と他人への思いやりがあり、生涯学び続ける姿勢を持った人間を育てる」とお伝えしました。
こんな子どもに育てるために、高額な費用を払って教室に通わないといけないと思う方もいらっしゃるかもしれません。
いやいや、実は家でもできることがあるんです!
見せ方が大事⁉本棚の代用
いまや、教具はネットでも購入することができますし、100均で道具を揃えて手作りおもちゃを作ってあげることもできます。
大切なことは、その教具の置き方です。
例えば、子どもが自ら絵本を選び、繰り返し楽しみ、元の場所に片付けるという動作ができるようにしてあげたいですよね。
おもちゃにしても、箱に無造作に入れてあっては、それができませんので、教具を並べる棚が必要になってきます。
部屋づくりのポイントは?
①見やすい ②取り出しやすい ③片付けやすい ④低い ⑤横広
この5つを意識されて用意するとよいでしょう。
また、引き出しはつけず、中身がパッと見えるようなものにしましょう‼
専用のものであれば何万円とするようですが、カラーボックスを横向きに置いたり、ネットで低い棚を購入したりして代用することもできます。ご参考に‼
動線も意識したお部屋づくり
教具を並べる棚は、これで準備が出来ました。
次は配置です。
いわゆるお部屋づくりということになります。
私がいざ並べようとしたときに困ったことは、部屋が狭い!ということでした。
本来なら、自分で手が届く低い棚に並べる必要があるのですが、アパートには横広の棚は置けそうもありません。
私の場合は、色々探した結果、Amazonで安い棚を購入することにしました。
横広のものは買えませんでしたので縦長の小さい棚になってしまいましたが、子どもの手が届く下の段に置くことと、時々玩具を入れ替えるということで解決しました。
いつまでも出しっぱなしにしていると、うちの子は飽きてしまいますのでちょうどよかったです。
そして、極力おもちゃや本を取り出して遊べるスペースを確保してあげることが大切です。
各々、お部屋の間取りが違うので一概には言えませんが、子どもが室内で走り回れるスペースを確保してあげることは、子どものストレス軽減にも繋がってきます。
モンテッソーリ教育で鏡の使い方
赤ちゃんの頃から、鏡を見せてあげるというのも、モンテッソーリ教育の一つです。
全身が写る程度の大きな鏡を横向きに置いてあげるとよいでしょう。
初めはじーっと見つめているだけかもしれませんけどね…。
① 赤ちゃんは鏡に写る自分をまだ自分だと認識していません
↓↓↓↓
② 鏡をじーっと見つめているうちに、手が動き、足が動き、あれ?
↓↓↓↓
③ 鏡に映る自分を見て、なんか動いてるぞ!と興味をもつ
↓↓↓↓
④ 次第に自分には手があり、足があるということを認識できる
出来ることなら、普段から子どもがよくいるリビングなどにも一つ鏡を用意してあげると理解力が高まっていきますよ!
モンテッソーリではおもちゃや本、工作やシール貼りなど
日本では、教育の自由化が進んでいないため、小学生の義務教育の中に、モンテッソーリ教育を取り入れることが難しいとされています。
海外では小・中・高・大まで取り入れている学校があるそうです。
だから、後述しますが、モンテッソーリ教育を受けた有名人って外国人が多いんですよね!
日本では、幼児教育までのモンテッソーリ教育が中心となります。
私の子どもは、まだ1歳10か月ですので、工作が出来る年齢ではありませんが、私が実際に購入したおもちゃや簡単に工作できるグッズを紹介させてもらいます。
購入したおもちゃシリーズ3選
① 円柱さし
(参考URL:https://www.amazon.co.jp/モンテッソーリ-食品衛生検査に合格-お口にいれても安全-Fun-Market/dp/B016BEON6U)
高さや太さが異なる円柱を指でつまんで、同じ穴の中にはめていく教具です。全部で4台あます。
A:高さが同じで太さが徐々に小さくなるもの
B:太さが同じで徐々に高くなるもの
C:高さが徐々に小さく、太さが徐々に小さくなるもの
D:太さが徐々に小さく、高さが徐々に高くなるもの
※私の子どもは1歳半の時に購入しました。初めは1本1本つまむだけでも時間がかかっていましたが、繰り返すことにより今では簡単にできるようになりました。
(効果)
・指先を使う→親指、人差し指、中指を使って遊ぶので、鉛筆の持ち方につながっていきます。
・集中力が育ちます。
・目で見て実際にさしていくので目視と想像の力が育ちます。
②色リング差し
(参考URL:https://item.rakuten.co.jp/violinjp/discrainbow/)
穴の開いた輪っかを棒にさしていきます。穴の大きさと棒の太さが同じなので、ピッタリはめないと入りません。
(効果)
・手指を使うので手が器用になります。
・目と手の協応動作が促され、調整力がつきます。
・色の識別、数の概念が育ちます。
③ ピンクタワー
(参考URL:https://www.amazon.co.jp/【MONTE-Kids】モンテッソーリ教具-ピンクタワー-家庭用サイズ-Montessori/dp/B06XSZGSHX)
ピンクに塗られた四角の箱を積み上げていきます。1番小さな箱は1センチの立方体です。
(効果)
・大きい小さいという感覚を身につけます。
・高く積み上げる際に集中力が増します。
・10個という個数は十進法の感覚を身につけられます。
100均で用意できるものシリーズ3選
① シール貼り
モンテッソーリでは、1、2歳からシール貼りを取り入れています。シールは100均で購入できますし、台紙についてはフリーサイトから無料で印刷できるものがあります。
(効果)
・指先を使うので、器用になります。
・目と手の協応を養います。
※私の子どもに関しては、人差し指が上手に使えませんでしたが、シール貼りで随分上手に使えるようになりました。
② ストロー落とし
小さい穴が空いたコップに、ストローを落としていきます。
100均でストロー穴付きのコップとストローを購入し、ストローを短く切れば完成。
(効果)
・自分でコップのふたを開けられるようになります。
・ねじるという動作が出来きます。
・集中力が高まります。
※私の子は1歳過ぎから夢中で遊んでいました。お出かけのときにも、よく持って行っていました。ランチや電車での待ち時間に、集中して遊んでいたものです。
③ あけ移し
あけ移しには色々パターンがあるのですが、我が家で取り入れたもの2つをご紹介。
(1-1) 水・小豆のあけ渡し
100均で計量カップ2つを購入するだけです。初めは、お風呂の水でするとよいでしょう!片方の計量カップから、もう片方の計量カップに水を移動させるだけです。慣れてきたら、お部屋で小豆であけ渡しをという順序がおススメです。小豆のあけ渡しも同じで、片方の計量カップに小豆を、もう片方の空の計量カップにスプーンなどであけ渡していくだけです。
(効果)
・手首を使い方を学びます。
・ひねる動作を覚えます。
・集中力が高まります。
(1-2)ぼんてんのあけわたし
手芸用品のぼんてんというふわふわの丸いボールとタッパーを購入し、スプーンやトングであけ渡しします。初めはスプーンから初めて、途中からトングも取り入れました。
(効果)
・スプーンやトングの使い方が学べます。
・手指が器用になります。
・集中力が高まります。
≪ご参考までに≫
モンテッソーリの教室に通えなくても、工作ができる年齢になったら、こんな本もおススメですよ。
○「自分でできる子」が育つモンテッソーリの紙遊び
(参考URL)
https://product.rakuten.co.jp/product/-/4484cc680ee5656268cbbd660fdb801f/?scid=s_kwa_pla_boo&gclid=CjwKCAjwqdn1BRBREiwAEbZcR4EUgOItW2UDKD1i5hBJvMw41xz8TzYKPs6JcPrOiYlsPNsqX53LMRoCwKsQAvD_BwE&gclsrc=aw.ds
モンテッソーリ教育に!はさみの台紙プリントまとめ
モンテッソーリでは、2歳頃からはさみを使います。
私は子どもが1歳10か月になったときにはさみを用意しました。
少し早いと思われるかもしれませんが、子どもは興味津々!
始めは穴に指を入れることに違和感があったようですが、親がゆっくり丁寧に見本を見せることで、やってみたいと思ったようでした。
はさみの選び方と使用法はこう!
子ども用だからといって切れ味が悪いものを渡すと、切れないだけでなく、違う指に力が入ってしまうので、よく切れるはさみを用意してあげましょう。
私は、こどもちゃれんじの“しまじろう はじめてのはさみ”を購入しました。
親指と人差し指・中指を入れる部分が色分けされていてわかりやすいと評判だったからです。
初めに教えることは、必ず座って使うこと、刃先が尖っているので危ないということです。モンテッソーリ教育では子どものしていることを見守るのが鉄則ですが、はさみだけは間違った使い方をしたときには親が子どもの手からはさみを離し、危ないということをきちんと伝えましょう!
台紙プリントは大事⁉
モンテッソーリで推奨されているはさみの使い方を紹介します!
初めは細い紙を用意し、1回でちょきんと切る練習をすることです。
これを1回切りと言います。
1回切りができるようになると、2回切り、直接切り、曲線、図柄、など少しずつレベルを上げていきます。
「モンテッソーリ はさみ 台紙」などと調べると無料のプリントもありますので、印刷して使うと子どもも興味をもって取り組めると思います。
(参考URL)
https://hahahachibun.com/hasami-1/
モンテッソーリ教育を受けた有名人を紹介
えぇっ⁉あんな人も?こんな人も?と思う有名人ばっかりだと思いますよ!最近、知られるきっかけとなった有名な日本人で言うと…。棋士会の将来のエース藤井聡太さんかな?他にもこんな有名人がいますよ~!
〇ビル・ゲイツ (Microsoft創業者)
〇バラク・オバマ (アメリカ前大統領)
〇ジョージ・クルーニー(アメリカ人俳優・映画監督・プロデューサーなど)
〇ウィリアム王子、ハリー王子(イギリス王室、ウィリアム王子の息子ジョージ王子も教室に通ってるんですって⁉)
〇セルゲイ・ブリン、ラリーペイジ(Googleの共同開発者)
すごい有名人ばかりですね~!私の子どもも、肩を並べるくらいのビッグな有名人になってね♡
モンテッソーリ教育の資格取得!合格率は?
最後に、モンテッソーリ教育の資格取得についてご紹介しますね!
〇国際的に活躍されるのであれば「国際モンテッソーリ協会」
〇日本国内で指導することを目的とされるなら「日本モンテッソーリ協会」
〇ただ資格取得されたいだけの方は「日本モンテッソーリ教育総合研究所」
上記3団体は、目的も違えば、お仕事の出来る範囲、資格取得率、合格率など様々なようです。検討されている方は、各団体のHP等ご確認ください。
モンテッソーリ教育はとっても身近!親の成長にも!子育ての教科書のようです。
このように見てみると、モンテッソーリって結構身近に感じませんか?
初め、私はモンテッソーリ幼稚園等に入園させないとできないものだと思っていましたが、調べていくうちに普段の生活や遊びの中にもたくさんモンテッソーリ教育に通じる考え方があふれていると感じました。
モンテッソーリ教育を掲げている幼稚園や保育園、教室など特別な場所が身近になくても、自分の考え方ひとつで子どもの成長を促したり、才能や自主性を伸ばしてあげたりすることができるのではないでしょうか。
私もよく、きゃー!部屋がティッシュまみれ!
なんてことや、また引き出しの中身ひっくり返して…!
なんてことがよくありますが、これにも意味があって、子どもは一生懸命何かを学んでいるんだと思うだけで声のかけ方が180度変わってきます。
子どもがやっていることをよく観察し、何を学んでいるのかな?と考えてみること、興味を持っていたらじっくりさせてあげることの大切さを、モンテッソーリ教育から教えてもらいました。
もちろん、メリット、デメリットがありますし、お子さんの性格によって合う合わないもあると思います。
色々な教育方法がありますので、どの教育法においても、それぞれ子どもさんに合うものや、このやり方はいい!というものを取り入れていくのが一番だと思います。
子どもの興味関心に目線を合わせ、温かい目で成長を見守っていけるといいですね。